埼玉の真ん中「東松山・吉見エリア」の日帰り観光スポット!
埼玉県の観光スポットであまり知られていないのがこの中央エリア。
「飛んで埼玉」でも「埼玉の中心」とアピールする東松山市民が登場していましたよね。
東松山市、吉見町、川島町、鳩山町などがある埼玉県の中心部分に当たるゾーンです。
江戸時代初期までは松山城を中心とした城下町だった地域ですので、歴史的な見どころが多いのが特徴です。
今回はそんな埼玉中央部の観光スポットをご紹介します。
吉見百穴(古墳時代の民間人のお墓)
東松山駅からバスで13分の所に位置する吉見百穴。約1400年前の古墳時代に作られた、昔の人々の集合墓地と考えられている山で、大正12年に国の史跡に指定されました。太平洋戦争中には、軍需工場として活用されていました。山の中に掘られた横穴は鍾乳洞のように結構長く続いています。 穴の道の途中に棺を置いていたと思われる個所が散見されお墓であったことが伺えます。夏季に穴の中に入ると、ひんやりとしてとても涼しく心地よく過ごせます。
所在地 埼玉県比企郡吉見町大字北吉見324 | |
電話 0493-54-4541 | |
営業時間 8:30~17:00(入館は16:30まで) | |
料金 中学生以上:300円 小学生:200円 小学生未満:無料 |
龍性院 岩室観音堂(胎内くぐりが有名)
吉見百穴の道を挟んで横側、後述する「松山城跡」の山の麓付近にある観音堂で「龍性院」の境外仏堂です。かつて、弘法大師が岩窟を選んで観音像を彫刻し、この岩窟に納めたのが名の由来と伝えられています。ここにある八十八体の石仏は、四国八十八ヶ所のお寺のご本尊を模したもので、ここを拝めば「四国八十八ヶ所霊場」を巡拝したのと同じ功徳が得られるといわれています。また、「比企西国三十三所観音札所」の第三番の札所でもあります。
山の斜面に建てられた、懸造り様式のお堂は一般のお寺をイメージして行くとちょっと異質な感じを受けるかもしれません。2階に御本尊があり、その左横の台付近には、般若心経の276文字の一文字づつが書された折り紙がおかれており、折り鶴を折って奉納した後に願い事をすると願いが叶うといわれています。
もう一つ有名なのは、お堂の山側斜面にある「ハート形」の岩の穴。「胎内くぐり」と言われ、この穴をくぐると「子宝・安産・子育」の願いが叶うと伝えられており妊婦の方の訪問がよく見受けられます。斜面のため、備え付けられている鎖を握りながら登っていき穴をくぐりますので、妊婦の方は危険ですので登らないようお願いします。
所在地 埼玉県比企郡吉見町大字北吉見312 |
松山城址(武州松山城:北条、武田、上杉の合戦の舞台)
既述の岩室観音堂の建っている山、そこが武州松山城のあったところ。かつて戦国時代には上杉、武田、北条の戦いの場となった場です。山頂から東松山市街を一望できますので、清々しい時間を過ごすことができます。
「吉見百穴」「岩室観音堂」と同じ一帯ですので併せて観光することが可能です。
所在地 埼玉県比企郡吉見町北吉見298 |
吉見観音(岩殿山安楽寺:三重塔のある古刹)
TV、SNSなどで「なんでも願いが叶うお寺」として一躍注目を浴びました。この寺院は、約1200年前に行基が観世音菩薩の像を彫って岩窟に納めたことに始まるといわれています。平安時代の頃には、少し離れた場所に位置する「息障院」などと一体の大寺院であったといわれています。仁王門があり、向かって本尊右後方には「三重塔」があり、名刹であることがうかがえます。境内の欄間には左甚五郎作といわれている「野荒らしの虎」の彫刻があります。子の虎の彫刻は夜になると飛び出して田畑を荒らしていたといわれ、同じ左甚五郎作の日光東照宮「眠り猫」と非常に似たエピソードで知られています。
厄除けが有名で、毎年6月18日は「厄除け朝観音御開帳」が行われます。この日は、多くの露店が並び「厄除け団子」が販売されます。 平時は参道にあるお店「どびんや」さんで厄除け団子を楽しむことができます。
所在地 埼玉県比企郡吉見町御所374 |
息障院(岩殿山息障院光明寺:源範頼の館跡)
息障院は開基730年頃「行基菩薩」によるもの、あるいは、806年頃「坂上田村麻呂」によるものと伝えられている真言宗智山派のお寺です。かつて吉見観音と一体の地域を形成していた寺院の1つです。ここは、源頼朝の弟である「源範頼」が平治の乱の後、この地に身を隠し過ごしていた地と言われており、鎌倉を中心とした源氏勢力形成後も、範頼はこの地に住んでいたと考えられています。源範頼は頼義経の陰に隠れてしまっていますが、頼朝挙兵に伴い平家追討の戦に参加し「大将軍」として源氏の主軸隊を務めた人物です。残念ながら、鎌倉幕府成立時に「義経討伐」の拒否など、良い人振りが災いし、義経と同じ運命をたどることとなってしまいました。範頼の子孫は後に「吉見氏」を名乗り、この町の名称の元になっており、また、平家追討、鎌倉幕府開府の立役者の一人「源範頼の館」のあったこの寺院は「吉見御所」とも言われ、この一帯の住所は「御所」と名付けられています。
所在地 埼玉県比企郡吉見町御所146-1 |
宗悟寺(扇谷山宗悟寺:比企能員館跡)
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主要登場人物の一人「比企能員」。この寺院周辺に比企能員の館があったと言われ、境内には比企一族の顕彰碑が建てられています。東松山市とその周辺の街は現在でも「比企郡」と言われ、比企氏の本拠地でした。 宗悟寺は鎌倉幕府二代将軍源頼家の側室若狭局(比企能員の娘)が、伊豆で暗殺された夫を弔うために近くの比丘尼山に建立した壽昌寺を、江戸時代に森川氏俊が移築し、一族の菩提寺とした曹洞宗のお寺です(その際に「宗悟寺」と改名)。 源頼家の位牌が存在することでも知られています。
所在地 埼玉県東松山市大谷400 |
箭弓稲荷神社(プロ野球選手も参拝する神社)
東武東上線 東松山駅西口から徒歩3分の所に位置する「箭弓稲荷神社(やきゅう いなりじんじゃ)」御祭神は保食神(うけもちのかみ)。1300年以上の歴史を持ち、日本〇大稲荷の中にもその候補として名前が挙がる程の立派な神社です。「箭弓」と「野球」の発音が同じことからプロ野球選手をはじめ、多くの野球関係者が参拝に訪れることでも有名な神社です。願いの書かれたホームベースやバット型の絵馬が飾られているのはこの神社ならではの光景。以前は、映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』のヒット祈願に出演者が訪れたこともありました。境内に飾られた、ギネスブック登録の「世界一の御朱印」や、拝殿に掛けられた大絵馬「めおと狐」は有名ですのでお見逃しなく。
また、江戸時代に七代目市川團十郎が建立した「團十郎稲荷」(御祭神は宇迦之御魂神[うがのみたまのかみ])は芸能向上、商売繁盛の守護神として多くの参拝客が訪れています。
所在地 埼玉県東松山市箭弓町2-5-14 |
電話 0493-22-2104 |
岩殿観音(巌殿山正法寺:悪龍退治や相撲取りの仁王などの伝説の寺)
東武東上線 高坂駅からバスで10分程度のところに位置する真言宗智山派のお寺です。718年に開基し、1300年以上の歴史を誇り、坂東三十三ヶ所他、様々な札所になっている古刹です。かつては、鎌倉幕府を開いた源頼朝の妻である北条政子の守り本尊とされていた有名なお寺です。
山を削り取ったかの様に崖の壁面に囲まれた立地に建っており、何となく威圧感のある感じのする構造です。岩殿観音は「悪竜退治」「相撲をとった仁王像」「抜け絵馬」など、いろいろな伝説が多い寺院で、最も有名なエピソードは岩殿山に住み着いた悪龍を、蝦夷征伐の途中で通りがかった坂上田村麻呂が退治し、その悪竜の首を埋めた地の池にはカエルが住み着かず静かなことから「鳴かずの池」と言われているというもの。
このエピソードは地元の「高坂小学校」の校歌にもなっていて、地元では大変有名なお話です。参道から参拝すると丁度参道の始まる少し手前に「鳴かずの池(弁天沼)」がありますので、まずはこの池を訪れてから、参道に向かうと良いでしょう。また、岩殿観音は物見山の一部分に位置していますので参拝後は物見山の頂上まで登って、高坂の街を一望してみるとよいでしょう。
【コース】鳴かずの池(弁天沼)→ 参道 → 岩殿観音 → 物見山山頂
所在地 埼玉県東松山市岩殿1229 | |
電話 0493-34-4156 |
こども動物自然公園
観光とは少し違いますが、東松山には動物公園があります。 自然の山を利用して、山中の鹿やマーレなどの動物を見られるほか、キリン、カンガルーそして、日本に7か所しかいない「コアラ」もいる動物園です。
園内は動物だけでなく、子供たちが遊べる子供アスレチックや公園エリアもあり、体を動かすことも出来る他、園内バスも子供には大人気で、何回も乗るお子さんもい多いそうです。そして何より、山の中ということで、マイナスイオンをたっぷり浴びながら爽やかな気分で動物を見て回ることができるのが魅力です。
所在地 埼玉県東松山市岩殿554 |
電話 0493-35-1234 |
料金 高校生以上:520円 小中学生:210円 |
駐車料金 普通:600円 大型:1200円 |
年間パスポート 高校生以上:1560円 小中学生:640円 65歳以上:1040円 |
JAXA 地球観測センター
岩殿観音やこども動物自然公園の程近く、同じ岩殿山にJAXA「地球観測センター」があります。
地球の環境状態を、人工衛星から観測しています。施設内の見学や「地球観測展示室」など見学することも出来ます。(現在はコロナ対策のため、事前予約が必要になっています。)
所在地 埼玉県比企郡鳩山町大字大橋字沼ノ上1401 |
電話 049-298-1200 受付時間:平日 9:30~12:00, 13:00~17:30 |
料金 無料 |
開館時間 10:00~16:00 |
休館日 土日祝日、年末年始、保守点検日(不定期)その他、臨時休館あり |
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